フィットネス護身術のススメ

身を守るために知っておくべき フィットネス業界の危険な実態

フィットネスクラブで行われている「無資格マッサージ行為」から身を守ろう!

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当ブログにお越しいただきまして、誠にありがとうございます。

 


ワタシは、このブログの管理人のフィットネス夫と申します。

危険なフィットネスの魔の手から皆さんを守るため、「フィットネス護身術」を広める活動をしています。

 


それでは、本日の記事をお楽しみください。

 

  

目 次

 

 

本日のテーマ

マッサージに通ったことがあるという方もいらっしゃるのではないでしょうか。

何かと疲労やストレスが溜まりやすい現代社会において、心身共にリラックスさせてくれるサービスは本当にありがたいものですよね。

 

今回は、フィットネスクラブにおける「マッサージ行為」に関してご紹介していきます。

 

 

マッサージとはどういうもの?

まずは、「マッサージ」というものが、具体的にはどのようなものを指すのか?について調べてみました。

マッサージの協会などのHPを見ると、概ね以下のように定義づけされているようです。

 

手技を用いて個々の症状、体格などに適した刺激量を選んで行う治療

国家資格を有するあん摩マッサージ指圧師が医学的知識をもとに行う治療

 

それぞれについて、少し詳しく見てきましょう。

 

 

マッサージの手技とはどういうもの?

上記①に「手技」とありますが、具体的にはどのようなものがマッサージの手技とされているのでしょうか?

調べてみると以下のようなものがあるようです。

 

・軽擦法(軽く擦る)

・強擦法(強く擦る)

・揉捏法(揉む)

・振動法(震わせる)

・叩打法(叩く)

・圧迫法(圧迫を加える)

 

これらの方法を用いると、それは「マッサージ行為」になるようです。

 

リラックスしながら施術を受けていると、何も考えず身を任せるがままになってしまいますが、言われてみれば揉んだり、叩いたり、擦ったりと、マッサージ師さんはいろんなことをやっていますね。

 

 

マッサージの国家資格とはどういうもの?

上記②に「国家資格を有する・・・」とあります。

 

実は、「あん摩マッサージ指圧師」の資格は日本国内においては「国家資格」

先ほどの「マッサージ手技」を施すためには、この「あん摩マッサージ指圧師」の国家資格が必要となるのです。

 

その国家資格は、国家試験に合格すると取得することができるのですが、その受験資格を得るまでに必要なのが以下のとおり

 

・専門の教育機関においてカリキュラムを修める

・それまでに必要な学習期間は「3年ほど」

・そのために必要な学費は「400~500万円ほど」

 

 

時間も手間もお金もかかりますが、ここまでやっても得られるのは「受験資格」のみ。

その後の国家試験に合格できなければ、マッサージ師と名乗ることはできず、マッサージの手技を施すこともできないのです。

(時間と手間とお金をかけても、合格が保証されているワケではないということなのです)

 

つまり、「あん摩マッサージ指圧師」の資格は、これだけの学費を払って勉強をして、試験に合格した人だけに与えられる「特別な資格」ということになるのです。

 

マッサージ師を目指す方にとっては厳しい道かもしれませんが、マッサージを受ける側から見れば「難関を突破してきた専門家」に施術をしてもらえるのは安心ですね。

 

 

国家資格が無い人がマッサージをやるとどうなるの?

マッサージをやるには国家資格が必要となることをご紹介しました。

では、「国家資格」を持っていない人がマッサージ行為を行ってしまうとどうなるのか?

 

厚生労働省のホームページには、以下のように記されています。

 

 

「無資格者によるあん摩マッサージ指圧業等の防止について」

医師以外の方が、あん摩マッサージ指圧、はり、きゅう及び柔道整復の施術所等において、あん摩、マッサージ若しくは指圧、はり又はきゅう及び柔道整復を業として行おうとする場合には、あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゆう師等に関する法律(昭和22年法律第217号)において、それぞれ、あん摩マッサージ指圧師免許、はり師免許又はきゅう師免許を、柔道整復師法(昭和45年法律第19号)においては、柔道整復師免許を受けなければならないと規定されており、無免許でこれらの行為を業として行ったものは、同法により処罰の対象になります

厚生労働省としましても、都道府県等関係機関と連携して、無資格者によるあん摩マッサージ指圧業等の防止に努めているところであります。

あん摩マッサージ指圧及び柔道整復等の施術を受けようとする皆様におかれましては、こうした制度の内容を御理解いただき、有資格者による施術を受けていただきますようお願いいたします

厚生労働省医政局医事課

厚生労働省HPより抜粋)

 

 

なるほど、国家資格を持っていない人がマッサージ行為をやると「法的に処罰される」ということなんですね。

 

 

でも、気になるのが「施術所等において」という文言。

「施術所等以外であれば無資格者でも問題ないのか?」と思っていたら、以下のようなことが書いてあるページもありました。

 

 

「医業類似行為に対する取扱いについて」

1 医業類似行為に対する取扱いについて

(1) あん摩マッサージ指圧、はり、きゅう及び柔道整復について

医業類似行為のうち、あん摩マッサージ指圧、はり、きゅう及び柔道整復については、あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師等に関する法律(昭和二十二年法律第二百十七号)第十二条及び柔道整復師法(昭和四十五年法律第十九号)第十五条により、それぞれあん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師及び柔道整復師免許を有する者でなければこれを行ってはならないものであるので、無免許で業としてこれらの行為を行ったものは、それぞれあん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師等に関する法律第十三条の五及び柔道整復師法第二十六条により処罰の対象になるものであること。

厚生労働省HPより一部抜粋)

 

  

やはり、あん摩マッサージ指圧を行うには「あん摩マッサージ指圧師」の国家資格を、他の施術に関してもそれぞれの国家資格を持っていなければならないようですね。

針の場合で考えると、素人に針をプスプス刺されては危険なので、当たり前といえば当たり前ですよね。

 

「マッサージを行っても良いのは、マッサージの国家資格を持っている人に限られる」というのは、法律が絡んでくる重要なことのようです。

 

 

マッサージは危険なこともある

先ほど、「素人が針を刺すのは危険」と書きましたが、マッサージについても同様のことが言えます。

マッサージも、人の身体に外部から刺激を与えるものですので、加減を間違えると危険なことが起き得るのです。

 

独立行政法人国民生活センターの発表によると、国家資格取得者の施術であっても「2007年以降の5年間で825件の事故が発生し、その後も増加傾向にある」ということです(実に年間165件、2.2日に1件の割合!!)。

 

以前、ニュースや新聞などでもこの件が取り上げられたことがあります。

専門のマッサージ院や接骨院での健康被害が深刻化しているという内容でしたが、映像や写真で実際の被害の様子を見て衝撃を受けました。

 

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目を覆いたくなるような光景ですね・・・

長い道のりを経て国家資格を取得した専門家の施術でさえも、こうなってしまうことがあるんですねー。

 

人は必ずミスを犯すもの。

病院での手術ミス等が稀に起きるように、マッサージに関しても事故が起きる可能性というのはゼロではないのですね。

 

 

フィットネスクラブでのマッサージ行為に潜む問題点

これまでは、マッサージというものについて、その内容や危険性をご紹介してきました。

 

これらを踏まえ、「フィットネスクラブでのマッサージ行為に潜む問題点」を見ていきましょう。

 

フィットネスクラブ内において、トレーナーやインストラクター、ジムスタッフなどがマッサージを施している場面を見たり聞いたりしたことがあるという方、もしくは、ご自身がトレーナーによるマッサージを受けたことがある、という方もいらっしゃるかと思います。

 

ワタシはいくつかのフィットネスクラブで活動させていただいていますが、毎日のように目にしています。

全くマッサージ行為が行われていない施設も(かなり稀ですが)あるのですが、多くの施設でマッサージ行為が行われています。

中には、「当施設の一押しのサービス」と謳っている施設まである始末・・・

 

さて、そのトレーナーやインストラクター、ジムスタッフなどは「国家資格を有する者」でしょうか?

 

少なくともワタシが目にする限りでは、マッサージ行為をしているトレーナーやインストラクター、ジムスタッフなどの中には「国家資格取得者」は見たことがありません。

 

これまでにご紹介してきたことを踏まえると、それは立派な「違法行為」なんです。

 

「○○式マッサージ」や「揉みほぐし」、「スポーツマッサージ」などと曖昧な名前で誤魔化しているトレーナーもいますが、先ほどご紹介したマッサージの手技(擦る、揉む、震わせる、叩く、圧迫する等)を行っていれば、それは「違法行為」なのです。

 

マッサージというものは、あまり詳しい知識や技術を持っていなくても、慣れてくれば(なんとなくの)気持ち良さを提供できてしまいます。

しかしその反面、上記のような学習期間や学費を費やした上で国家試験に合格しなければならないほど手間と暇とお金がかかる上に、その中身に関しても果てしなく奥が深い分野でもあります。

専門知識や技術を習得せず、中身の伴ってないマッサージ行為を行っているフィットネス業界人は多いのです。

 

専門の知識や技術を習得していない無資格の人間が本来の専門分野を放棄し、一時的な気持ち良さを提供するためだけに違法行為を提供しているのはいかがなものでしょう。

しかもそれで料金を頂戴しているのもまた問題かと・・・

 

 

国家資格の有無以外に、皆さんにとって大事なこと

施術者に国家資格があるかないか、は提供側にとって大事なことではありますが、皆さんにとって、それ以上にとても大事なことがあります。

 

それは「危険性」

 

先ほど、国家資格取得者でも事故が起きている、ということをご紹介しました。

では、定められた資格を持っておらず、専門の教育も受けていない人間が、法で禁止されているマッサージ行為を行うとどうなるのか?

 

「言わずもがな」ですよね。

しかも、それ(違法行為)で料金をもらっているのは、モラルの欠片も無いとワタシは思います。

 

 

ここまでのまとめ

ここまでを簡単にまとめると、以下のようになります。

 

 ・マッサージ手技にはいくつかの種類がある

・マッサージ行為を行って良いのは国家資格取得者のみ(無資格者のマッサージ行為は違法)

・「○○式マッサージ」や「揉みほぐし」、「スポーツマッサージ」という名前で誤魔化して違法行為をしているトレーナーがいる

・国家資格取得者のマッサージでさえ危険なこともある(無資格者のマッサージは言わずもがな)

 

 

このケースに有効なフィットネス護身術とは

このケースから身を守るために有効と考えられるフィットネス護身術はコチラです。

 

・マッサージの手技を知る

・自分がやられていることがマッサージ手技に当てはまってないかチェックする

・断る勇気を持つ

・自分から頼まない

・マッサージを受ける際は、専門のマッサージ院で国家資格取得者に施してもらう

 

それぞれについてご説明していきます。

 

 

マッサージの手技を知る

マッサージの手技を知っておくことは、「安全性」「違法性」の両面から非常に有効な自己防衛手段になります。

 

何が「危険な行為」なのか?

何が「違法行為」なのか?

 

これを知っておくと、「危険な状況になる前」に回避することができます。

 

護身術の基本は「危険なことに近づかない」です。

後にご紹介することの基本となることですので、しっかり把握しておきましょう。

 

 

自分がやられていることが「マッサージ手技」に当てはまっていないかをチェックする

マッサージの手技を知っておくと、自分が受けている施術がマッサージなのか、そうでないのかが分かるようになります。

マッサージ師の国家資格を持っていないトレーナーやインストラクター、ジムスタッフが、この記事の最初でご紹介した「マッサージの手技」をあなたに行っているようであれば、既に危険な状況に置かれています。

 

この段階であれば、すぐに対処することで危険から回避できますので、しっかりチェックできるようにアンテナを張っておきましょう。

 

 

断る勇気を持つ

マッサージ師の国家資格を持っていないトレーナーやインストラクター、ジムスタッフなどが自分に施していることが「マッサージ行為」に当てはまっていた場合は、すぐに断りましょう。

 

彼ら、彼女らは、「違法行為」によってあなたからお金を搾取する人間達です。

しかも、あなたの身体に害を与えるかもしれませんし、その後の人生を壊されてしまうかもしれません。

 

ここで「無資格者のマッサージ行為」を止めることができれば、あなたの身体、そして人生への被害は食い止められます。

 

このために「マッサージの手技を知る」ことと、「マッサージの手技に当てはまっていないか」を判断するアンテナが非常に重要となってきます。

 

断った後は、店舗のフロントにて違法行為を報告しましょう。

受けていたサービスが有料プログラムであった場合は、返金してもらいましょう。

(あまり反省の色が見えないようであれば、保健所に通報すると良いようです)

 

 

自分から頼まない

あえて書く必要も無いかとは思いましたが、お客様側からマッサージ行為を求められることも少なくないようなのでご紹介します。

 

トレーナーに向かって「ちょっとマッサージやってよ」と頼む方もいらっしゃいます。

ご存じないが故のことかもしれませんが、知っていても知らなくても違法行為を求めることは良くありません。

(わざと頼んでみて、ちゃんと断るトレーナーかどうかを探ってみても良いかもしれませんね。応じるトレーナーなんて一人もいないと信じたいところですが、自信をもって「いない」と断言できないのは何故なのだろう・・・)

 

 

マッサージを受ける際は、専門のマッサージ院で国家資格取得者に施してもらう

難しいことを考えずにできる対策としては、「専門のマッサージ院で国家資格取得者に施してもらう」に尽きます。

 

「フィットネスクラブは運動をする所」と割り切って利用しましょう。

 

 

最後に

今回は「マッサージ行為」というものについて書いてきました。

最初はワタシもここまで深刻なことだとは知りませんでしたが、調べていくにしたがってその違法性や危険性に愕然としました。

 

一般の方にとってはあまり馴染みのないことなので仕方がない部分もあるかもしれませんが、トレーナーはそれ以上に軽く考えてマッサージ行為を行ってしまっています。

この危険な現状を皆さんに知っていただくことで、被害者が一人でも少なくなってくれることを願っています。

 

中には、「私は一切マッサージ行為は行わない」という方や、「うちの施設で指導する際にはマッサージ行為は行わないように」とスタッフやトレーナーに指導している施設もあります(非常に素晴らしい!)。

 

反対に、悪びれる様子も無く「当施設の主力プログラム」として謳っている施設もあります(非常に恐ろしい!)。

 

「許可は無いけど、美味しいらしいからフグを捌いてみましたのでどうぞ」とフグ料理を出すお店でお食事をしたいとは思いませんよね?

(フグの調理に関しては、有資格者の監督下であれば無免許者でも調理は可能らしいです)

 

皆さんは、法の目をすり抜けながら(無許可、違法)、専門分野ではない(技術も知識も無い)ことでお金を稼いでいるトレーナーと、誠実に専門分野を探求し法に触れることは行わないトレーナーのどちらを選びますか?

 

「気持ち良ければイイ」「バレなければイイ」「みんなやっているから自分も」というトレーナーにはあまりお世話になりたくない気がするのは私だけでしょうか?

 

 

重要なことなので、最後にもう一度だけ書きます。

 

「無資格者のマッサージ行為は違法です」

 

 

あなたの身を一番最初に守れるのはあなたです。

このようなトレーナーや施設から被害を受けないように常日頃から備えましょう。